いきなり何なのかといぶかる向きもあるかもしれませんが、これは先般の日曜日、雨模様から晴れ間がのぞくようになった遅い午後の読書タイムのメニューであります。
本のタイトルは「流転の舞」、著者は立処真さん。あんまり知られていない作家ですが、それもそのはず、これがデビュー作だそうです。ではなんで我が輩が知っているのかと言うと、立処真さんは我が輩のマレーシア時代のボスだったという得難いご縁があったのであります。
そもそも職場のボスなんちゅうのは、たいがいが煙たい存在なのですが、立処さんはときどきに披露するアネクドート(逸話)がじつに面白く、若輩の我が輩を年の離れた後輩扱いしていただいたこともあり、楽しく仕事をした思い出があります。
そのアネクドートはこんなかんじです。
「フィリピン人は喜怒哀楽こもごもの折り折りに拳銃をぶっぱなす癖があり、たとえば結婚式の祝いの席でも、合法非合法を問わず所持している拳銃をぶっぱなすのである。日本では拳銃の暴発事件などという恥ずべき事態が時々起こるけれども、フィリピン人はしょっちゅう拳銃をぶっぱなしておるので、取り扱いはじつに手慣れており、暴発事件は極めてすくないのである。わっはっは。」
というわけで、「流転の舞」は立処さんがものしたところの、時空を超越したエンタテインメント小説でありますので、アマゾンでぜひ注文し読まれることをお薦めする次第であります。
父と息子という、男性にとっては永遠の課題がテーマではありますが、なんといっても娯楽小説でありますので、I.W.ハーパーなんかのバーボンをソーダ割りして、アーモンドたらピスタチオたらつまみながらドリンクを啜りつつ、まったりした午後を過ごすのに最適であります。
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