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5月, 2021の投稿を表示しています

オステリア・アジアートでお祝いディナー

 水曜日。富士見町から地域振興券をもらったので、歩いていける古民家イタリアンのオステリア・アジアート。月花の学費をぜんぶ払い込んだので、記念式典のお祝い夫婦ディナー。まだ仕送りは1年つづくけれど、とりあえず一段落ということで。

ふたたびネギ

 月曜日の朝、いつものようにまつりの前をとおりかかるとオヤジがネギを分別していた。 「ネギいるかい?」 「こないだもらったやつがぐんぐん育ってるよ。食うのが追いつかないくらいだよ。」 「この細いのあげるよ。今日寄ってきな。」 「ありがと。がんばって食うよ。」 「味噌と和えたら飯がもういっぱい食えるぞ。」 「そうかぁ、じゃあ夕方に寄るよ。」

クロポ

断食月明けのお祝いに招かれたオマールさん宅を辞するとき、おみやげにもらった。  魚のすり身のチップスの材料である。「イカン(さかな)のクロポ」と買いてある。「エナック(おいしい)」というブランド名。単純明快このうえない。マレー語で「おいしい」というのをスダップともいうのだが、どっちがどうなのかよくわからない。エナックという語はおいしいというだけでなく、気持ちいいとか快適という意味もある。 エビを主原料とした色の白いやつなら、タイとかベトナムの製品が我が国にもでまわっている。そっちも旨いが、マレーシアの色の濃いやつはなかなか手に入らない。 クロポというのは魚のすり身の総称だと思う。マレー半島東海岸のトレンガヌの海辺の店では、中サイズから小サイズの魚を頭ごとごりごり機械ですり潰し、たぶんそれに何かのでんぷん質を加えたものを、人間の標準的なサイズのうんこのかたちにして、油で揚げていた。魚の生臭さが香ばしさに変わるのを楽しむことができる。 その原料を平べったく延ばしてカットして乾燥させると写真のクロポになるはずだ。 マレーシアに住んで働いていたとき、トレンガヌに出張にいくたびに買って帰った。家でそれを油でもう一度揚げて食べるのだ。月子は小さい頃からそれを食べているから、懐かしく思うんじゃないかな。

マレーシア風の断食明けのお祝い

 内儀が働いている会社にマレー人がいて、そのオマールさんが断食明けのお祝いに呼んでくれました。部屋にはいると懐かしい香りが漂っていて、あんなところでこんなもん食べたなあとか、マレー語とともに記憶の断片が蘇ります。

大根とたくあんとヒマゴ

 金曜日の朝、いつものようにまつりの前をとおりかかったら、オヤジが外に出ていた。 「うちの孫の嫁ちゃんが今朝から陣痛で入院したんだ。ヒマゴだよ。ふたりめだ。こんどは男の子だと。」 「そりゃめでたい。おめでとうございます。」 孫というのはたぶん、まつりのとなりで水月整骨院をやっている体格のいい人だ。 「孫がひとりで朝めし喰っててさ、寂しいっていうんだよ。」 「あははは。いいじゃないの。めでたいことだし。」 「今日帰りに寄ってきな。」 帰りに立ち寄ったら、大根とたくあんがはいった袋が用意されていた。 ありがたい。ありがたいけれど、オヤジのたくあんは殺人的な臭いだ。 下諏訪の町に臭いをふりまきながら駅まで歩き、駅でジップロックに入れた。 ジップロックはいつもカバンに入れてあるのだ。 それにしても臭かった。抜群に旨いけど。

米をくれる人

 連休明けの月曜日の朝、いつものようにまつりの前を通りかかったら、オヤジが外に出ていた。挨拶をすると、 「ニーサン、お米をくれたかい?」 オヤジは我輩のことをときどきニーサンという。名前をしらないわけではないのだろうけれど、名前で呼ぶと他人行儀になるからかな。我輩もオヤジのことを田中サンなんて呼んだことがない。 「いや、さすがにコメは持ってこないなー。俺からはコレだよ。」 と、関寿庵で買った吹上焼酎を取りだした。 「いつもすまないねー。ありがとよ。」 「どういたしまして。それにしてもコメを置いていくなんて、奇特な人がいるね。いいなあ。」 「誰かわかんねーんだよ。食うわけにもいかないし。」 「食ったらいいんじゃないの?そのためにくれたんだろうし。」

サイアム・ブルームーン

 タイのコーヒー豆。チモトさんとこで買った。意外とうまかった。目立った欠点がない。 「意外と」というのは失礼な表現だと我ながら思う。 タイにはハンパない大金持ちがいて、お寺をつくるだけじゃなくて、動物園とか植物園とかワイナリーなんかも道楽でつくってしまう。仕事でタイとかかわっていたころ、そんなワイナリーを訪ねたことがあった。ぶどうジュースは濃厚でとても美味しかったけれど、ワインはどうしようもなかった。熱帯気候ゆえ酢の一歩手前まで発酵が進んでいる。 それも10年くらい前のことだ。いまは低温発酵設備なんかつくられて、改善されているかもしれない。 だもんで、コーヒー豆もどっかの大金持ちが道楽でつくった農園でつくられたなんちゃってコーヒー豆じゃないかと思ったわけだ。話のねたにしようと思ってぜんぜん期待せずに買ってみたのだが、それがとてもうまかった。ソリッドで飲んでもいいけれど、アフリカの豆とブレンドすると、アフリカ特有のガツンとくる骨太さが加味される。 それもなかなかいい。