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クロポ

断食月明けのお祝いに招かれたオマールさん宅を辞するとき、おみやげにもらった。 

魚のすり身のチップスの材料である。「イカン(さかな)のクロポ」と買いてある。「エナック(おいしい)」というブランド名。単純明快このうえない。マレー語で「おいしい」というのをスダップともいうのだが、どっちがどうなのかよくわからない。エナックという語はおいしいというだけでなく、気持ちいいとか快適という意味もある。

エビを主原料とした色の白いやつなら、タイとかベトナムの製品が我が国にもでまわっている。そっちも旨いが、マレーシアの色の濃いやつはなかなか手に入らない。

クロポというのは魚のすり身の総称だと思う。マレー半島東海岸のトレンガヌの海辺の店では、中サイズから小サイズの魚を頭ごとごりごり機械ですり潰し、たぶんそれに何かのでんぷん質を加えたものを、人間の標準的なサイズのうんこのかたちにして、油で揚げていた。魚の生臭さが香ばしさに変わるのを楽しむことができる。

その原料を平べったく延ばしてカットして乾燥させると写真のクロポになるはずだ。

マレーシアに住んで働いていたとき、トレンガヌに出張にいくたびに買って帰った。家でそれを油でもう一度揚げて食べるのだ。月子は小さい頃からそれを食べているから、懐かしく思うんじゃないかな。



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