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おつまみえんどう豆

20年くらい前のこと。

特殊ネジの会社で働いていた我輩は、中国に行ったことがある。鉄の材料を探しに行ったので、ファンシーな大都会ではなく、上海でも虹橋空港のはずれとか、浙江省でも寧波のはずれとか、江蘇省でも嘉善みたいな郊外の工業都市。農村地帯の町工場で、どんな材料を使ってどんな製品をどんなふうに作っているのか、その材料をどこで買ったのか。もし製品がよければ、それがタイで売れそうかどうか。材料が手に入るなら、値段はどれくらいでタイまで運べるのか。

客なのか客でないのか、はなはだあやふやな立場での訪問だったけれど、訪問先はずいぶん丁寧に接待してくれました。さすが中国。田舎といっても伝統があって、接待のプロ。

絶対にこっちに払わせるようなことはしない。タイ人とか日本人の同僚は「いいんですかね?ご馳走になって」なんて尋ねるけれど、我輩としても何がどう進行しているのか、それを把握するのに精一杯。帳場に行って、いくらかね、こっちで払いますよ、てな余裕はない。

お昼はたいてい中華。中国だから当たり前。海産物の水槽を眺めたりしつつ席に座らされ、メニューを頼んで待っている間に乾きものとかクラゲのごま油あえとか皮蛋が出てくる。

そんなときに出されるのと同じ味がするのが、このおつまみえんどう豆。パッケージを破った途端に、嘉善の街はずれの中華屋にワープしてしまう。

夜なんて、岩澤工場長から「中国語わかるって悟られちゃいけませんよ」て言われてたけれど、白酒を何杯か飲んだら、我輩は記憶にないけれど中国語でなんか喋ってたらしい。接待と交渉のプロ相手に、駆け引きなんて到底できまへん。

あるいは、重機を探しに行った河南省の長沙だったかもしれない。毛沢東が生まれたところ。重機といっても、バックホーにつけるアタッチメント。太陽光パネルがブイブイゆわしてた頃、畑に太陽光パネルを設置するために、巨大なネジを大地にぐりぐりねじ込む、そのためのアタッチメント。そこらへんのお昼の中華も、食べたものごと浮かんでくる。

例によって業務スーパーで調達。当時に調達したベトナム製のエビの頭フライもいい。

長沙にある巨大な毛沢東の像の近所、紅旗の前で撮ったのがこれ。


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